
▲画像左)現行モデル onecollection製 ▲画像右)オリジナルモデル Niels Vodder製
1945年、ニールス・ヴォッター工房〜ソーレン・ホーン工房、ニールス・ロッソ・アナセン工房へと引き継がれ、
現在はワンコレクションにて製造されています。
それぞれ(新旧モデル)の椅子をお座りになった経験のある方はご存じかと思いますが、
現行モデルと当時のオリジナル(NV製)を比較すると座り心地はもちろんアーム部の曲線やフォルムなどが全く異なります。
彫刻的なフォルムはNiels Vodder 製の醍醐味です。
現在はワンコレクションにて製造されています。
それぞれ(新旧モデル)の椅子をお座りになった経験のある方はご存じかと思いますが、
現行モデルと当時のオリジナル(NV製)を比較すると座り心地はもちろんアーム部の曲線やフォルムなどが全く異なります。
彫刻的なフォルムはNiels Vodder 製の醍醐味です。

▲画像左)現行モデル onecollection製 マホガニー材 ▲画像右)オリジナルモデル Niels Vodder チーク材
@背面の傾きと曲線がそれぞれ異なります。NV製のモデルは後方への傾きが大きく、背面の曲線が大きい。
A現行モデルは肘掛け部分、手元箇所をはじめ全体的に木断面が大きい。
B背面の傾きがオリジナル(NV製)に比べ現行品の方が傾きがあさくリデザインされている。

▲画像左)現行モデル onecollection製 マホガニー材 ▲画像右)オリジナルモデル Niels Vodder チーク材
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ワンコレクション FJ45 商品画像 参考:http://www.onecollection.com
時代の経過とともに商品(デザイン・機能)はモデルチェンジやバージョンアップされその時代にあった商品へと変化していく。
家具も同様にデザイン・機能は時代とともに改良され、半世紀前に誕生した作品は現在でも人々を魅了し愛用されている。
この度NV45を例として検証した中でフィンユールの彫刻的なデザインと製造、構造技術で悪戦苦闘した姿が見てとれました。
現行品はオリジナル品を比較すると背面の傾きが大きく異なっている。
※現行品の背面の角度はオリジナルと比べるとより浅い(座面と直角に近い)格好へと改良されている。
傾度浅くする事でフレームに掛かる荷重(負担)を軽減させる事が大きな目的です。
また、木部の直径も太く座った際の感触が大きく異なります。
私はオリジナル品の構造面に特に問題はないと思っています。
しかし、不特定多数の方々が使用する背景を踏まえるとより丈夫で壊れにくい家具を生産し、提供する事が世に求められる結果
改良を余儀なくされたのではないでしょうか。
フィンユールの醍醐味でもある彫刻的なデザインと一般市場に求められた用途に多少なりとも誤差があったのでしょう。
デザインや機能が抜群に良いモノでも需要がなければ、メーカーは生産を継続する事はできません。
難しい問題ですが家具の世界だけではなく、その他多くのジャンルで同様の問題と課題があります。
オリジナルを求める方は、改良されたモノではなく「モノの本質」を求めていらっしゃるのだと思います。
妥協の無いデザインと技術に触れる事で見える世界があるからです。
コストと利便性に特化されつつある現在、手間をかけてデザインのスタンダートを生み出した古き良き時代のデザインは
私達にとって一層価値のある財産となることでしょう。
しかし、不特定多数の方々が使用する背景を踏まえるとより丈夫で壊れにくい家具を生産し、提供する事が世に求められる結果
改良を余儀なくされたのではないでしょうか。
デザインや機能が抜群に良いモノでも需要がなければ、メーカーは生産を継続する事はできません。
私達にとって一層価値のある財産となることでしょう。
ワンコレクション FJ45 商品画像 参考:http://www.onecollection.com